「か弱きプリンス家康」が天下を取るまで
―家康が当初、殺陣では相手が強すぎて負けてしまうことがある、という設定について
かんたん検索! 岐阜県・東海のイベント お出かけ情報総合サイト「ぎふっと!」松本 古沢さんは、か弱いプリンス、力も頭もない、何もない人物から、天下を取る人物にどう変わっていくかというのを描けたらとおっしゃっていました。若く力もなく、家臣も頼りない小さな国でどうなっていくか。その中でも特にか弱い、幼い人物がスタートラインであった方が面白いのではないかと皆さんとお話しして、殺陣のシーンでは、戦い方を知らない、やろうとしてもうまくいかない、行き詰まっている感じを表現できたらと思っています。その分山田くんがかっこいい殺陣をやってくれるので、期待してください。
山田 頑張ります(笑)。クランクインがいきなり砂浜を馬で駆けるというところからだったので緊張しました。
大森 芝居では素晴らしい、心を引っ張ってくれる、振り切った、今までに見たことのない松本潤を最前線で見られるので、皆さん乞うご期待ください。
松重 僕は結局裏切るから(笑)。残念ながら撮り始めは、圧倒的な指導力も統率力もカリスマ性もみじんも見えてこない、大丈夫かなというくらいだが、周りが何とかしてあげたくなるような魅力あふれる家康が今まさに生まれつつある。ここから家臣団と一緒になってどう展開し、武将になるのかというストーリー、まだまだ、この人大丈夫かなというところがいっぱいあって、そこが非常に魅力的です。
―山田さんは愛知県出身。地元での撮影をどう思っているか。
山田 愛知は僕の家がある、という感覚で、仕事をするのが不思議。東京が僕にとっての戦場で、名古屋から出て来て東京で頑張ろうとしてきたので。今が一番名古屋に帰っているかも。岡崎城の隣の龍城神社が、本多忠勝が祭られていると初めて知ったり、生誕地という石碑があるところなど、忠勝のパーツを探りつつ。でも結果的に演じるのは自分で、どれだけゆかりのものにあやかろうとも、カメラに向かえば自分の表情、動きを見せていかなければいけない。愛知は休む場所と思っていたが、そう切り替えられず、いい意味でたかぶっている。ここでも頑張ろうという思いです。
見たことがない家康/現代に問いかける多様性
―当初演じる若者の姿が、現代の人が共感する部分があるということで、視聴者に刺激になるような見どころは。
松本 家康が天下を取るのは誰もが知っているストーリーだが、本当にこんなやつが取るのかと思うような始まり方をしているし、どう成長していくのかという過程がとても鮮やかに描かれると思うので、そこをアップダウンをつけて演じられたら。今、ヒーローは何でもできて完璧というより、ちょっとおっちょこちょい、抜けているところがあってつかみどころのある人の方が、みんなに愛される。それが今っぽいとするのなら、今回の家康像も今っぽいアプローチなのではないかと思う。最初頼りない家康ですが、大人になってちょっとずるくなるところなども含め、どう成長して天下を取っていくのかも、人間ドラマの見どころになるのではないかと思っている。
大森 設定的にははじめ33歳で大人の状態なので、弱い、成長する前の家康を見守り、もっと若い家臣もいる中で家臣団を取り持っていく役割になっていこうかと。共に成長していければと。
山田 13歳からのスタートなので、そこを気にしていくのがいいのか考えたが、皆さんが自然に入っているので、気にせずやっていこうと感じる。見どころとしては、殿の揺れ動く表情が魅力的。殿の迷っている表情やおびえる顔に僕は引き込まれていて、〝どうする〟の顔が…。揺れ動いているけど決断しなきゃ、前に進まなきゃという姿が、それがとても魅力的でそれだけでも見どころになるのではないかと。松潤さんのイメージからこういう感覚を味わったことがなかったので、見たことない家康、松潤さんになっているのかなと思います。
松重 三英傑の中で、ドラマ性も含め、他の2人の影に隠れているイメージがあるが、その分、家康の持つ多様性が今求められているものに近いと。数正も関ケ原以降も家は残っているし、全て善悪で判断して自分の敵は全部切り捨てるという思想ではなくて、再度自分の部下に取り入れるなど、非常に多様性に富んでいた。それが260年続いた徳川政権につながった。今の日本の持続可能性、多様性について考えていかなければいけないときに、家康の時代の判断、迷い、そういうものが問いかけるものは多いのではないかと思う。




