ホールドをつかみ、壁を登るスクール生=瑞穂市本田、エイドピット
窪田修平さん(右端)のアドバイスに耳を傾けるスクール生=瑞穂市本田、エイドピット

 岐阜県揖斐郡揖斐川町和田の柔道整復師、窪田修平さん(39)が、瑞穂市本田にスポーツクライミングのジムを開き、次世代を担う選手の育成に取り組んでいる。大会を開催できる県内有数のジムで、窪田さんはスクール生約70人の指導に当たる。来月には県内初の全国大会をジムで開催予定で、「岐阜から五輪で活躍する選手を輩出したい」と世界の壁の挑戦へ意欲を見せる。

 元から体を動かすことが好きだった窪田さんは15年近く前に趣味でスポーツクライミングを始めた。趣味で続けるうちに、難しい課題をこなして壁を登り切った時の達成感が忘れられず、競技に魅了された。

 2019年の茨城国体では、岐阜県のチームにトレーナーとして同行し、選手のケアに当たった。県勢は少年男子リードと成年男子ボルダリングで優勝するなどの好成績で、窪田さんは陰から躍進を支えた。

 ただ、国内の競技の中心は関東圏で、公式大会が東海地方で開催されることは少なかった。そんな中、昨年2月、瑞穂市でスポーツクライミングのジム「AIDPIT(エイドピット)」を立ち上げた。コロナ禍の中で生徒の確保に苦労した時もあったが、少しずつ認知度が高まり、生徒数も増えてきた。

 来月15、16日にはエイドピットで、北陸や関西の選手約80人が参加する全国規模の大会「エイドピット・トレーニング・コンペティション」を開催する。初の大会に向け、ジムのスクール生も練習に熱が入る。競技歴5年の女子児童(11)=岐阜市茜部小学校5年=は「練習してきたことを全部出して、上位入賞を目指したい」と力強く語った。

 ジムでは次世代の選手を育成するため、年長から中学3年生までのクライミング教室を運営する。窪田さんは「遊び感覚で始めた生徒が、次に入ってくる子どもを教えるような育成サイクルをつくりたい」と語った。

 【スポーツクライミング】壁に取り付けたホールドをつかんで登り、コース数や速さ、高さを競う競技。基本の3種目に「ボルダリング」「スピード」「リード」がある。昨年の東京五輪で新競技に採用され、日本選手がメダルを獲得している。国内の競技人口は60万人以上とされ、近年人気が高まっている。