やりがい聞いてみました

休み、男女比、福利厚生に満足
辻智 仁 さん(サンライフ彦坂・岐阜市)

タオルをたたむ利用者を見守る辻智仁さん。「施設は利用者にとって第2、第3の人生が始まるところ」と明るい気持ちで日々介護に当たっている=岐阜市彦坂川北、サンライフ彦坂

-介護職員になったきっかけは。

 幼い頃から祖父母の家の近くに住んでいます。両親は仕事で忙しかったので、学校帰りはいつも祖父母の家に寄っていました。大学は教育学部に進みましたが、いざ就職する段階になり、今は元気な祖父母に、いつか恩返しをしたいという気持ちから介護の道に進むことにしました。就職してからずっと、特別養護老人ホームの担当をしています。

 知識のないまま就職しましたので、最初のうちは日々の仕事に追われ、先のことを考える余裕もありませんでした。2、3年働いてみてふと「利用者にとって、施設は第2、第3の新しい人生が始まるところ。新しい人生にご一緒できる仕事をしている立場として、その人らしい人生を支えていきたい」と強く思うことができたので、介護職員として歩んでいく決意ができました。

-やりがいは。

 利用者は皆さん、言葉に出せなくても「うまく立てない」「歩けない」というもどかしさを抱えています。同時に「〇〇したい」「〇〇へ行きたい」という気持ちもあります。

 体力的に難しかったり、危なかったりとさまざまな事情はありますが、できる限り、手を添えたり、歩行器を用意したりして、やりたいという気持ちを尊重するようにしています。うまくいったときに、その人らしい生き方をサポートできたかなという気持ちになれ、それがやりがいにつながっています。

 また、コロナの影響で今は休止していますが、利用者のところへ面会に来た家族と、利用者を交えてお話をすることもあります。家族の方に名前を覚えてもらえて頼ってもらえる仕事は他にはなかなかないと思いますのでうれしいです。

-最近印象に残っていることは。

 施設内で新型コロナの陽性者が出てバタバタしているのと同じ時期に、看取りの段階に入った利用者がいました。平常時は、家族の要望などを叶えながら穏やかな最期を迎えられるようにしていますが、この時は、家族の方にはガウンを着てもらって、制限のある中での最期になってしまいました。もっと何かできたのでは、これでよかったのかという気持ちが残っています。看取りのあり方は、介護職員にとって答えの見つからない大きな課題なのではと思っています。

-職場の自慢できる点は。

 コロナの影響で今はストップしていますが、行き先もメンバーも自由に決められる親睦旅行が自慢です。私は仲の良い同僚と沖縄やスキーなどへ行きました。グアムや台湾、セブ島など海外へ行った方もいます。毎月一定額を積み立て、加えて法人からの補助もありますので負担が少なくてありがたいです。親睦旅行が復活する日を心待ちにしています。

 サンライフ彦坂は男女比が4対6と、介護現場の割には男性が多い点も自慢です。家庭のある方も多いです。基本給は高めですし、年間休日は120日、これに加えて有給も取れますので2連休、3連休は当たり前です。介護職員の配置が多めなので希望が通らないことはめったにありません。家庭持ちの男性がたくさんいるということは、働きやすさを物語っていると思います。