福祉の現場では、利用者のため、地域のため、職員に元気いっぱいに自分らしく働いてもらうために、さまざまな工夫が凝らされています。

 働きやすさに直結するものだけでなく、時代の先端を行くものや社会課題の解決にも一石を投じられるようなものなどもあり、年々、充実度は増していくばかりです。

 今回の「笑顔つなぐ福祉のわ」では、「福祉の現場、止まらぬ進化」をテーマに6つの法人の取り組みから、福祉の世界の「今」に迫ります。
 

未来発見プログラム~医療福祉職を目指す高校生応援講座~を開催 サンビレッジ岐阜

 医療や福祉関係の大学や専門学校を目指す高校生に実際の現場を見てもらおうと、新生会は本年度から岐阜市橋本町のサンビレッジ岐阜で「未来発見プログラム-医療福祉職を目指す高校生応援講座-」を開いています。

 講座には新生会が運営するサンビレッジ国際医療福祉専門学校も全面協力。6月8日に行われた第2回目では、介護福祉士と作業療法士、言語聴覚士のコースに分けて実施し、計12人が参加しました。推薦等での合格を目指す3年生に向けては専門学校教員らによる小論文セミナーもありました。

サンビレッジ岐阜・教員(前列中央)のかけ声でレッドコードを使ったトレーニングをする利用者と高校生ら
サンビレッジ岐阜・自助具について学んだ後、利き手が不自由な人に向けた箸づくりをする高校生

 作業療法士のコースでは、レッドコードというトレーニング器具を使った体操に挑戦。高校生らは使い方を学んだ後、サンビレッジ岐阜のデイサービスの利用者と一緒に肩や足の筋肉をほぐす運動に取り組みました。まひなどのある人の日常をサポートする自助具についても学び、利き手が不自由な人に向けた箸づくりをしました。参加者からは「簡単に手に入る材料ばかり。工夫一つで簡単に暮らしを良くするお手伝いができることを知り、作業療法士への憧れが強くなりました」などの声が聞かれました。

 介護福祉士のコースでは、足を動かすことのできない利用者への足浴の方法を考えて実践。言語聴覚士のコースでは、話しにくさや飲み込みづらさなどの症状のある利用者とコミュニケーションを図りました。