長男をあやす記者

◆「子どもの成長」身近でを感じる喜び

かんたん検索! 岐阜県・東海のイベント お出かけ情報総合サイト「ぎふっと!」

 記者として働く私に8月、第1子の長男が生まれました。育休の取得を決意していた私は、2回に分けて計約7カ月間の育休を計画。前半の8週間を振り返りました。

 会社に確認したところ、岐阜新聞社の社員で、男性が育休を取得したのは2人目。1人目は2年前に6日間取得していました。私と妻は共働き。妊娠が判明してから、それぞれの育児と仕事の両立を考えました。友人や同僚らからの助言も受け、出産から8週間の育休を取り、いったん復帰。来春に妻と交代するかたちで、約5カ月間の育休に再び入ることにしました。お互いの実家が自宅から近いこともあり、里帰り出産はしていません。

 積極的に育児に関わった男性からよく聞かれることですが「母乳を与えることを除けば、何でもできる」ということを実感しました。緊急の帝王切開で出産した妻の産後をケアするためにも、主に妻は育児、私は家事と役割を分担。妻には2~3時間おきの授乳に専念してもらうことにしました。

 食事の用意や片付け、掃除、買い物のほか、おむつを替えたり、長男をあやしたりするうちにあっという間に夜になります。育休に入る前は空いた時間に映画を見たり、積んだままの本を読んだりしようともくろんでいましたが、甘い考えだったことにすぐに気付きました。会社から持ち帰った仕事の資料は1ページもめくることがないまま。1カ月ほどは余裕がなく、記者にもかかわらず、ニュースに触れる時間は激減していました。

 妻は深夜から翌朝にかけても授乳が続きます。そのたびにおむつ替えや寝かしつけも必要です。仮眠を取らなければ、体が持ちません。家事と育児を一人でこなす「ワンオペ育児」はどれほどつらいことか、今では想像に難くありません。

 毎日、同じことの繰り返しですが、長男の成長を身近で見守れることはこれまでに感じることのなかった喜びです。体が大きくなり、できることが増えていきます。おならの音は大人のように大きく、おむつを替えるときにおしっこだけでなく、うんちも飛ばすことがあることを知りました。育児をしたからこその笑えるような発見です。

 何もかもが順調だったわけではありません。育児2日目。おむつを替えようとしたところ、長男を誤って頭から床に落としてしまい、慌てて病院に駆け込みました。泣きやまない長男にいら立ちが募り、妻とぶつかることも何度かありました。

 厚生労働省の調査では2020年度の男性の育休取得率は8年連続で上昇し、12・65%と過去最高でしたが、女性の81・6%と比べると依然として差は広がったままです。育休を取得した男性のうち、5日未満は28・33%を占めています。

 子どもが生まれれば、育休を取得し、育児を担うのは女性、男性は仕事を優先すべきという意識が社会に根強く残っていると感じます。男性が気兼ねなく、育休を選択できる職場や社会の環境が整い、夫婦であらためて育児や家事の分担を話し合うことが、男性の育休の取得が日常となるために必要なのではないか。8週間の育休を終え、そう思いました。

(松田尚康)