「紙カミソリ」の来年3月発売を発表する遠藤浩彰社長=東京・赤坂、東京ミッドタウン

 総合刃物メーカー・KAIグループの貝印(東京)は8日、紙製の組み立て式カミソリ「紙カミソリ」を来年3月から発売すると発表した。地球環境に配慮した製品への消費者の意識が高まっていることから、環境をコンセプトとする新製品を投入し、新たな顧客層を開拓する。

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 紙カミソリは、持ち手のハンドル部分に紙を使うことで、従来のディスポーザブル(使い捨て)カミソリと比べてプラスチック使用量を9割以上削減。軽量で持ち運びしやすいことに加え、印刷パターンを変えることで「使う楽しさ」を付加できるなどデザイン性も重視した。本年度のグッドデザイン賞を受けている。

 KAIグループは、2030年までの使い捨てカミソリ分野での二酸化炭素排出量半減を宣言しており、脱プラスチックに向け、原材料の見直しや製造過程での廃棄物の再資源化などに取り組んでいる。環境負荷低減を進める中、フラッグシップとなる「紙カミソリ」を投入し、サステナビリティー(持続可能性)への意識が高い消費者や若年層へアピールする。今年4月に公式オンラインサイトで先行販売し数日で完売。量産体制にめどがついたことから本格的に販売する。

 いい刃の日(11月8日)に合わせて東京都内で開催したイベントで発表した遠藤浩彰社長は「ユーザーのサステナビリティーへの意識を強く感じる。今までになかった新しい選択肢を提供したい」と語った。

 イベントでは、遠藤社長、情報学研究者のドミニク・チェンさん、モデルの冨永愛さん、俳優の板垣李光人さんが、刃物を通じたウェルビーイング(生活充足度)について語り合った。