J2昇格の可能性が消え、サポーターに頭を下げるFC岐阜イレブン=21日午後2時55分、青森県八戸市、プライフーズスタジアム
FC岐阜の選手を出迎えるサポーター=21日午後2時54分、同

 サッカーJ3のFC岐阜は21日、青森県八戸市のプライフーズスタジアムで八戸に敗れ、J2昇格の可能性が消滅した。残り2試合を勝利してもJ2昇格圏内の2位に届かず、クラブ史上初めてJ3で戦った昨季に続いて復帰を逃した。新型コロナ禍の厳しい状況で奮闘しているものの、J3に"定着"すれば、営業収益のさらなる落ち込みを招いてチームの強化費の縮小にも影響しかねず、J2復帰への道のりはさらに厳しくなる。

スマホ見せてグルメ・買い物お得に 岐阜新聞デジタルクーポン

 昨季J3トップだった観客動員数は今季、ホーム戦1試合を残して平均3354人。シーズン最終盤まで昇格の可能性があったこともあり、鹿児島に次いで2番目に多く、J2の平均に近かった。ただ、コロナ禍もあり、J2だった2019年の半数ほどにとどまっている。林幹広取締役事業グループリーダー兼社会連携グループリーダーは「どこのチームもだが、コロナ禍でシニア、ファミリー層のファン離れが起きている」と表情を曇らせる。

 今季は元日本代表のMF柏木陽介選手(33)が加入するなど注目を集めたが、チーム全体の注目度はJ3にいる限りJ2やJ1より低い。林取締役は「アウェーから訪れるサポーターが非常に少なく、100人を超えない試合がほとんど。J2だと対戦相手側にも来てもらえるが」とJ3の厳しさを打ち明ける。

 収入全体で最も大きい割合を占めるスポンサー料にも影響がある。今季はJ3で2年目だったこともあり、スポンサー料の減額を行った。営業努力でスポンサー数は増加したものの、前期比9%減の5億3400万円だった20年度から本年度はさらに下げ、4億7千万円にとどまる見込みだ。目立ったスポンサー離れはないが、林取締役は「引き続き支援してもらうには、勝敗以外の付加価値が必要。地域での貢献をより広げていくことが重要になる」と語る。

 本年度に見込む営業収入は7億1千万円。Jリーグからの分配金が大幅に減ったことが響き、20年度の8億5300万円から減収となる見通しだ。J3で3季目となる来季は、J2から4チーム(J2ライセンスのない宮崎がJ3で2位以内の場合は3チーム)が降格してくるため、今季以上に厳しい戦いが予想される。限られた予算の中で効果的に戦力強化を図り、J2に早期復帰するためにも、まずは明確なビジョンを掲げることが求められそうだ。