都道府県に合った仕組みの構築を

 措置入院などの強制入院制度は人権侵害になりかねないとの批判もあり、運用には慎重を期す必要がある。しかし、当事者を適切な精神保健医療のラインに乗せるかを公正に判断するためにも、保健所の対応は誠実でなければならない。

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 岐阜県の措置察率が全国平均より著しく低いことについて、岐阜県保健医療課の担当者は取材に「措置診察率が高いから良い、低いから悪い、という話ではない」と答えるのみで、要因などについての説明はなかった。

精神保健福祉法に基づく通報の義務を負う警察官。県警は来年度から県保健所と合同で研修会を開き、対応に磨きをかける=岐阜市内

 全国精神保健福祉センターの辻本哲士会長は「制度運用が各地で違うのは事実だが、全国一律にできるものでもない。関係機関が顔を合わせて議論を重ねる中で、合った仕組みを築くことが重要で、それが当事者本人の支援にもつながるはず」と語る。

 岐阜県は昨年11月、まずは専門家を交えて県保健所や医療機関、県警といった関係機関による意見交換の場を定期的に設けることなどを決めた。長年、暴れる当事者を懸命になだめ、おびえる家族に寄り添いながら無力感や孤立感を抱いてきたある警察官は「素直には受け止められないが、『一緒に向き合いましょう』と言いたい。関係者それぞれの意識が変わるきっかけになってほしい」と願っている。

※この記事は、岐阜新聞とYahoo!ニュースによる共同連携企画です