障がい者の夢実現へサポート

就労継続支援B型事業所の利用者は、コーヒーをいれたり接客をしたりしながら、自信を深めている=羽島市足近町市場、グッドジョブ羽島

 広々とした明るい店内で、手作りパン2つとドリンクのセットが380円から楽しめるとあって、地域の高齢者らに大人気なお店が羽島市足近町にあります。その名も「グッドジョブ羽島」。手作りパンは毎日35種類がずらり。クリームパンやあんパンなどの定番の他、枝豆チーズもロングセラー。毎月新商品も登場します。売り切れ次第終了ということで、昼過ぎに行くと完売なんてことも珍しくないほど、多くの方に親しまれています。

 ここは一般企業等で働くことが現状では困難な障がい者に仕事の場を提供するとともに、知識や能力の向上のために必要な訓練を行っている就労継続支援B型事業所です。利用者は工賃を受け取って働いています。事業所では、カフェの運営のほかにカフェで販売するパンやクッキーの製造や袋詰め、ハンガーの部品の取り付けやモップの検品などの業務を行っており、利用者の特性に合わせて作業内容を決めています。例えば午前中はカフェでの接客、午後はモップの検品の方、午前、午後ともハンガーの部品の取り付けをしている方などさまざまです。

 カフェではほとんどの時間帯を利用者2人、職員1人で接客しており、利用者は言うまでもなく大きな戦力。ドリンクを入れたり、カップを洗ったりとさまざまな業務をこなします。利用者の伊藤友子さんはグッドジョブ羽島に通うようになって丸5年が経ちました。以前は繊維関係の業務に携わっていたため、接客は初めての経験だったと言います。伊藤さんは「最初は緊張したけれど、今は楽しく働けていますし、笑顔で接客できるよう頑張っています」と話し、慣れた手つきでコーヒーを入れるなどテキパキと業務をこなします。

 職員の松久優子さんは「『頑張ってね、応援しているよ』などと声を掛けてくださるお客さまもいて利用者の励みになっています。接客という地域とつながれる貴重な機会を通して、本人が望む姿になれるよう、これからもしっかりとサポートしていきたい」と話しています。