来年3月から中央線の中津川―名古屋間を走る「315系」=いずれも愛知県春日井市、神領車両区

 JR東海は3日、来年3月5日から中央線の中津川-名古屋間で先行投入する新しい通勤型電車「315系」を報道陣に公開した。JR東海の在来線では初めて防犯カメラを車内に設置。緊急時には、乗客が非常通話装置のカメラを介して乗務員と通話できる。

無料クイズで毎日脳トレ!入口はこちら

 315系は、更新時期を迎えた現行の211系、213系、311系に換わる新しい車両として開発。在来線の通勤型の開発は約23年ぶりとなる。来年3月に中津川-名古屋間に56両を入れ、2023年度中に特急を除くこの区間の全車両を315系に置き換える計画で、将来的には東海道線などへの投入も見込んでいる。211系のうち、旧国鉄から引き継いだ8両が現役で走っているが、いずれも3月中に引退する。

 315系の車内には、セキュリティー強化の面から防犯カメラを1両に5台設置。乗務員や遠隔の指令員がリアルタイムで映像を確認できる。カメラ付きの非常通話装置も1両に3台備え、車内で急病者や事件が発生した際、乗務員が映像を見ながら乗客の通報を受けることができる。

 このほか、冷房の温度調節に国内で初めてAI(人工知能)を活用。車椅子スペースを全車両に1カ所設け、車椅子対応トイレを全編成に1カ所置く。停電しても駅まで自走できる蓄電装置も搭載。座席は全て横並びのロングシートで、座席幅を211系よりも1センチ広くするなど乗り心地の面でも改良を加えた。

 東京都調布市を走行していた京王線特急で10月末に乗客刺傷事件が発生するなど、電車内での安全確保に注目が集まっている。在来線の杉山尚之車両部長は「安心して利用してもらえる車両ができた」と話し、防犯カメラについては「(犯罪の)抑止力にも期待したい」と述べた。