元は越前国の地で、1958年に福井県から岐阜県の旧郡上郡白鳥町に越県合併しました。石徹白川は、九頭竜川に合流し日本海に注ぎます。

 白山信仰と深い関わりがある地で、古代は祭祀(さいし)をつかさどる役人の領地として大名の支配を受けない特殊な地でした。どこか神聖な印象を受けますが、それは地名の由来の説にもつながってきます。

 白鳥町史に詳説されていますが、簡単に紹介すると「伊邪那岐(いざなぎ)と伊邪那美(いざなみ)の2神が坂道に巨岩を置いて縁を切ろうとした時、一帯に白雲がたなびいた」という伝説に基づいているようです。岩は「千引(ちひき)岩」から「石」。縁を切るのは「許等度(ことど)」と言うそうで「土」、そして「白雲」の「白」。1字ずつ取って「石土白」です。後に白山に登った僧の泰澄が「わが宿願貫徹せり」と言ったことから、「土」を「徹」と書くようになったとされています。

(『角川日本地名大辞典』などを参照)

 

【答え】いとしろ