神(仏)様の意思を人間に伝える役目をする動物を「神使(しんし)」(眷属(けんぞく)とも)と呼ぶ。いずれも“日本三大”の冠がつく社寺、岐阜県海津市平田町の千代保稲荷神社(使い=キツネ)と、中津川市下野の下野庚申(こうしん)堂(使い=サル)を訪ねた。
かんたん検索! 岐阜県・東海のイベント お出かけ情報総合サイト「ぎふっと!」「日本三大稲荷」の一つといわれ、商売繁盛の神様として有名な千代保稲荷神社は、「おちょぼさん」の愛称で親しまれている。毎月末日の夜から1日にかけて参拝する「月越し参り」が人気で、特に年末の大みそかから元旦にかけては、参道が大にぎわいとなる。
境内や本殿周辺には、奉納されたさまざまなキツネがいる。ほとんどが対になっていて、玉をくわえていたり、巻物をくわえていたり。ネクタイや腰ひもで結ばれた1対のキツネは縁結びの御利益があるそうだ。背後には2体の子ギツネもいた。参拝ではキツネの好物の油揚げを供える。拝殿周辺のキツネは囲いの中だが、大鳥居正面の階段を上がって左にいるキツネ群はじかに姿を見ることができ、それぞれが味のある表情をしている。ゆっくり見るには人出の少ない早朝がお勧め。
中国道教に起源を持つ庚申信仰。サルは庚申の使いとされる。下野庚申堂は「日本三大庚申」の一つともいわれ、「見ざる、言わざる、聞かざる」の三猿と、ニワトリが対になって置かれている。他にも堂内の石灯籠や前堂など、あちらこちらにサルがいる。三猿の後ろには吐水口を持ったかわいらしい顔のサルもいた。
庚申信仰は、日本で仏教や神道と結び付いて民間にも広まったとされ、その風習として60日ごとの庚申(かのえさる)の日の夜に寄り集まって寝ずに過ごす「庚申待(こうしんまち)」がある。ニワトリがいるのは、庚申待が終わる夜明けを告げる神聖な動物とされたためだ。
下野庚申堂は鎌倉時代に文覚上人によって開かれた。本尊は行基作と伝わる秘仏の青面金剛王童子。屋根には獅子やゾウの姿をした飾り瓦もあって面白い。神社のような鳥居も立っている。
【案内】
▽千代保稲荷神社 住所=海津市平田町三郷1980。交通=東海道新幹線「岐阜羽島駅」からコミュニティバスで20分。車では名神高速岐阜羽島インターチェンジから15分。▽下野庚申堂 住所=中津川市下野。交通=中央自動車道中津川インターチェンジから車で付知方面に30分。













