学校敷地内にあるゴルフ練習場で授業を受ける生徒=瑞浪市稲津町、麗澤瑞浪高
スナッグゴルフを学ぶ児童=瑞浪市釜戸町、釜戸小学校

 岐阜県内の市町村で最も多い13カ所のゴルフ場がある瑞浪市で、ゴルフを学校教育に取り入れ、豊かな心を育む取り組みが進められている。市内の小学校では、ゴルフの基本的な技術やルールを学ぶスナッグゴルフの普及が進むなど、「ゴルフの町」の地域資源を官民一体となって生かしている。コロナ禍で入場者が減るなど苦境に立つゴルフ場が多い中、地域との連携強化や、生涯スポーツとしての魅力発信が期待されている。

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 市内では2012年10月、産業振興と地域活性化を図る目的で「ゴルフの町みずなみ実行委員会」が発足した。構成団体には市民ゴルフ協会や市内のゴルフ場、商工会議所などが名を連ねた。

 委員会のスナッグゴルフ普及員らが中心となり、市内の児童にスナッグゴルフを指導している。明世(あけよ)カントリークラブ(同市明世町)では、子どもたちにスナッグゴルフを楽しんでもらおうと10年以上前から休場日にゴルフ場を開放。加木屋好宏支配人は「子どもたちがゴルフに親しめる環境を整えていきたい」とする。

 ゴルフは、マナーや礼儀を重んじるほか、スコアを自己申告するためスポーツマンシップが問われる競技とされている。スナッグゴルフの指導に当たる普及員の三宅政臣さんは「ゴルフは自分が審判を務める競技。体験を通じ子どもたちに礼儀や誠実さを学んでほしい」と話す。

 麗澤瑞浪高は昨年度から、年間を通してゴルフを授業に取り入れている。高校では県内初といい、3年生の選択科目として今年は17人が学ぶ。生徒(17)は「ほかの学校では学べない。この機会に習いたい」、別の生徒(18)は「いつか父親とラウンドしたい」と話す。

 子どもたちへのゴルフの普及は少しずつ進んでいるが、肝心のゴルフ場はコロナ禍に苦しんでいる。

 瑞浪商工会議所がゴルフ場を対象に行ったアンケート調査では、回答した7カ所のうち6カ所で、2020年の入場者がコロナ前の19年比で300人から1万人減少した。ゴルフは密をつくりにくく、野外で行うことから感染拡大の懸念が少ないとされており、「コロナ禍のスポーツ」として注目を集める。入場者数は持ち直し始めているというが十分ではない。

 ゴルフの町みずなみ実行委員会の板垣廣光委員長は「ゴルフは地元の雇用を生み、教育に活用することもできる。多くのゴルフ場がある瑞浪市だからこそ、大きな魅力がある」と強調。「コロナ禍でも市内の全ゴルフ場が存続できるように、連携した新たなイベントやPR方法を探っている」と力を込める。