〝猛打・中京〟へ大変身―。11月11、12日に岐阜聖徳高グラウンドほかで開かれた岐阜県私立高校親善野球大会決勝で、中京は5本塁打を含む33安打を放ち、34―5の歴史的圧勝で帝京大可児を下して優勝を遂げた。全く別のチームに変ぼうさせた原動力とは何か、岐阜県の強豪ひしめく注目の私学大会をリポートした。

中京×帝京大可児=4回表中京1死、4番三浦が中越えソロを放つ=岐阜聖徳高グラウンド

東海の悔しさバネに打ち勝つチームへ

 県勢3校すべて準々決勝で敗退した秋季東海大会。中でも中京は、宇治山田商(三重)相手に2度、1点差に詰め寄りながら最後は6―10で惜敗した。「投手を中心とした守り」はベースにしながら「打ち勝つチームへ」。氏家雄亮監督率いる岐阜県の強豪は東海の悔しさを胸に新たなチームテーマ「打力で制す」を掲げ、私学大会に挑んだ。

 このため練習を180度切り替え、ノックはせず、打撃に特化。来春からの飛ばない低反発バットへの対応も見据えて木製バットに切り替え、スイング力、ミート力を高めるため、3班に分けてバッティング、スイング、筋トレをローテーション。練習後の自主練習でもバットを振り続けた。...