「女流棋士として第一線で活躍したい」と意気込む岩佐美帆子さん=岐阜市鴬谷町、鴬谷高校

 鴬谷高校1年の岩佐美帆子さん(16)=岐阜市=が、2月1日付で将棋の女流棋士となる。師匠は、藤井聡太四冠(19)と名勝負を演じ“藤井キラー”として知られる豊島将之九段(31)。岐阜県在住者として初の将棋プロ棋士、高田明浩四段(19)=各務原市=からもアドバイスを受けるなどの交流がある。岩佐さんは「師匠の下で強くなり、恩返しをしたい」と新たな道へ一歩踏み出す。

 岩佐さんは2人の兄の影響で小学4年生で将棋を始め、小5の夏に日本将棋連盟の育成機関「東海研修会」に入会。その年に小学生女子将棋名人戦で3位に入った。昨年12月に研修会で4連勝、規定を満たし、県内で3人目となる女流棋士の資格を得た。「目標にして頑張ってきたので本当にうれしかった」

 

 トップ棋士の一人、豊島九段の初の弟子となる岩佐さん。小学生の頃、イベントで豊島九段の指導対局を受け、粘り強く攻めが鋭い棋風に憧れた。それ以来、豊島九段の棋譜を見て勉強をすることが増えた。岩佐さんが得意の戦法とする角換わりも“師匠譲り”だ。

 岩佐さんが通う愛知県一宮市の道場が仲立ちし、同市出身の豊島九段に弟子入りを申し出。「電話では緊張したが、小学生の頃から何度か教えていた子、と分かっていただいていた」。面会時に2局指し、ともに岩佐さんが負けたが、「人柄を見て決めるとのことで、これから頑張ってくれそうだと、弟子入りが許された」。多忙の豊島九段に直接指導を受ける機会は多くはないが、通学しながら主に名古屋の道場に通い、岐阜を拠点として精進を続ける。

 高田四段の父浩史さん(48)が運営する国語教室に通っていた縁で、「高田四段には小学生の頃から、将棋の基本を教えていただいた」。将棋盤や本を譲られることも多かった。岩佐さんにとって将棋の魅力は「同じ相手と指しても同じ将棋になることは絶対になく、変化がたくさんあるところ」で、学校の宿題があっても将棋の研究に時間を充てるほど楽しいという。

 豊島九段からは強い棋士の棋譜を並べて勉強するとよいと指導されている。同高校将棋部特別技術顧問で日本将棋連盟県支部連合会長の伊藤壽(ひさし)さん(72)は「10年に一人出るかどうかの逸材。豊島九段から最新の将棋を学んでほしい」と期待する。

 岩佐さんは「まずは公式戦第1局で勝ちたい。第一線で活躍できる女流棋士を目指す」と誓う。