岐阜市民病院の元副院長(62)=同市=が、在職中に診療報酬の取得について同病院の不正があると主張しながら、当時の院長らが適切に対応しなかったことなどで、精神的苦痛からうつ病を発症したとして、市に1100万円の損害賠償を求める訴訟を岐阜地裁に起こした。

 提訴は昨年8月27日付。準備手続きが続いており、市側は「不正の事実はなく、うつ病との因果関係も認められない」として、請求棄却を求めている。

 訴状などによると、元副院長は2012~19年、医師として同病院に勤めた。集中治療室(ICU)がある病院が対象の診療報酬「特定集中治療室管理料」に関し、ICUの床面積が狭く、医療法が定める広さの要件を満たしていないと主張。業務に支障が出るとして、当時の病院幹部らに改善を求めたが、受け入れられずに精神的苦痛を負い、長時間勤務など過重労働も重なり精神疾患を発症、悪化したなどとしている。元副院長は公務災害認定を申請している。

 市内で26日、代理人弁護士と共に記者会見した元副院長は「私が苦しんだうつ病に関し何としても事実を明るみに出し、司法に裁いてもらいたい」と話した。

 市の担当者は「係争中の案件なのでコメントは致しかねる」としている。