選抜高校野球大会出場が決まり、阪口慶三監督(手前)の話を聞く大垣日大の選手たち=28日午後4時12分、安八郡神戸町末守、大垣日大高校野球部グラウンド

 東海大会4強から、11年ぶり4度目の選抜高校野球大会切符をつかんだ大垣日大。東海大会の上位2校が選出されなかったのは、44年ぶりとなる。夏の甲子園を目指して練習に励んでいた中、届いた“春の便り”だった。西脇昂暉主将は「まだ実感が湧いていない」と戸惑いながらも「夢の舞台。大垣日大らしい野球をして暴れたい」と聖地に乗り込む。

 「こんなことあるんですね」。午後3時50分ごろ。練習を中断して集まった部員を前に、古田健二校長が吉報を知らせた。選手たちは神妙な表情で耳を傾け、喜びをかみしめた。エースの五島幹士投手は「ないと思っていたので、びっくりして鳥肌が立った」。

 東海地区からの出場は2枠。東海大会の準決勝で日大三島(静岡)に敗れ、阪口慶三監督は「100パーセントないと、夏のことしか考えていなかった」と明かす。「(記者の)皆さんが集まっていたので、おかしいなと思って学校に電話したら連絡が入ったと。まさしく夢の夢」と興奮を隠し切れなかった。

 西脇主将はチームについて「スピードボールを投げる投手やパワーヒッターはいないが、全員が束となってチームでまとまり、最後まで諦めないのが良いところ」と表現する。開幕は1カ月半後に迫る。「出場が決まったので、一人一人が自立して時間を有効に使えるように、練習に臨む意識を変えたい」と気持ちを引き締め直して、準備を進める意欲を示した。

 77歳の阪口監督にとっては、前任の東邦(愛知)と合わせて、春夏通じて33度目の甲子園となる。「私が今、全国で一番年を取っている監督ではないか。(指導者として)55年、野球一筋に生きてきて甲子園は私の人生」と感慨に浸った。「夢が実現した。今度は甲子園という大舞台で、優勝という夢に向かってチームをつくっていきたい」