がらんとした店内を清掃する河合祐斗さん。緊急事態宣言期間中、店を臨時休業することを決めた=28日午後1時17分、郡上市八幡町新町、炭火焼き玄麟
中心市街地を行き交う観光客ら=28日午後1時29分、郡上市八幡町新町、新町通商店街

 新型コロナウイルス対策で緊急事態宣言の対象地域が岐阜県を含む8道県に拡大されてから初の週末を迎えた28日、岐阜県郡上市八幡町では宣言前と同じく観光客の姿が目立ったが、観光関係者は先行きの見えない現状に「何を目標に踏ん張ればいいのか」と不安の声を漏らす。

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 28日の昼下がり、同市八幡町新町で居酒屋「炭火焼き玄麟(げんりん)」を営む河合祐斗さん(29)が、がらんとした店内で清掃作業を続けていた。店は県の要請に従い、宣言期間入りした27日から臨時休業している。

 この時期、例年は郡上おどりの期間中で、なじみの客が全国から集まる書き入れ時。「協力金である程度は賄えるが、踊りファンと会えないのは寂しい。(収束後に)客足が戻るのか不安がある」と心情を吐露する。休業期間を活用して、店内の改装や新メニューの考案に取り組む考え。「今できることをやりたい」と前を向き、「今回の宣言発令を最後に感染を抑え込んでほしい」と訴えた。

 市内の感染者数は比較的抑えられてきたが、感染力の強いデルタ株の影響で今月に入り急増。28日時点で確認された感染者94人のうち、8月以降の確認が43人と全体の約46%を占める。

 郡上八幡観光協会の棚橋信互会長(64)は「これまではワクチン接種が進めば落ち着くと希望を持っていた」と話す。秋にかけて予定していた各種行事も、中止を含めた見直しを迫られている。地元観光業の疲弊感が高まる中、「接種が進んだのに感染は急拡大しており、目標を見失ってしまった感じ。個々人で踏ん張るしかないが、国は改めて目指すべき目標を示してほしい」と語った。