2005年に廃線となった名鉄岐阜市内線と揖斐線。廃線から19年、その痕跡を歩きながら探します。忠節駅からの揖斐線は、廃線前は黒野駅までの12.7キロの路線。今回は、尻毛橋から又丸駅まで、岐阜市内の区間の残りを紹介します。

 旦ノ島-尻毛間にあった伊自良川を渡る鉄橋は尻毛橋と呼ばれ、撮影地としても有名でした。車両が見やすい形状の橋で、金華山を背景にすることも可能。臨時列車が走るときや、廃線間際は多くの人でにぎわっていました。河川敷を盛り土で横切り、鉄骨を組んだ橋脚の橋で川を渡っていました。

伊自良川河川敷の盛り土の跡。白い砂利のところ=2024年5月
廃線後の伊自良川河川敷の盛り土=2008年1月
線路の盛り土は河川敷を横切るようにあった=2024年5月

 河川敷の盛り土は、完全に取り払われています。グラウンドの間に白い砂利があります。ここが盛り土の跡です。平行する国道の橋を渡ります。...