自身の経験から交通遺児に対する支援を続ける杉本憲男さん。「奨学金のおかげで、人生の選択肢があった」と話す=岐阜市薮田南、OKBぎふ清流アリーナ

 バスケットボール男子Bリーグ3部(B3)の岐阜スゥープスが、ホーム戦会場に「交通遺児育英会」の募金箱を設置している。発起人は、選手兼アシスタントコーチの杉本憲男さん(39)。自身も1歳の時に交通事故で父親を亡くし、奨学金を利用して高校や大学に進学した経験がある。「奨学金のおかげで、人生の選択肢があった。その糸がつながっていなければ、私はここにいなかった」と話す。

 杉本さんが1歳の時、父と2人で乗っている車に居眠り運転のトラックが突っ込んできた。優しかった父は、...