高校野球の東濃地区各校の硬式野球部が、トーナメント形式による独自の強化試合を催している。昨年に続き、2年目の他地区に先駆けたユニークな取り組みで、今年は11月16、17日と23、24日の2週それぞれのトーナメントを土岐市総合運動公園で開催した。
優勝は16、17日は2年生だけ、23、24日は1年生だけでチームを編成した中京。岐阜県私立高校親善大会でも1年生を中心にメンバー編成したが、1年生チームを指揮した山下勝弘部長が「個々に課題と収穫があった。2年生もうかうかしていられない」と語るように強化への手応えを実感した。
他校も非公式のトーナメントながら、シーズン最後に背番号を付けての緊張感を持ったトーナメントを戦う中で、それぞれ強化を図った。
◆1年生の逸材右腕鈴木悠、一冬越えたレベルアップ誓う
1年のみの布陣で挑んだ中京の23、24日トーナメント決勝・麗澤瑞浪戦のマウンドに立ったのは、背番号1を付け、主将も務める逸材右腕鈴木悠悟だった。
スライダーの切れは相変わらずよく、連続三振で立ち上がり。三回には死球を出した先頭を二塁打で返され、先制を許したが、5回を投げ、被安打3ながら6奪三振、1失点でゲームの流れをつくった。
五回は先頭のセーフティーバントを処理したが、一塁セーフ。三振に続く送りバントを二塁へ送球したが間に合わないなど、1死二、三塁のピンチを迎えたが、連続内野ゴロで得点を許さなかった。
だが、鈴木悠は「最悪の出来だった」と自己評価。理由は左肘のためがしっかりできず、体が開き気味だったこと。私立高校大会からの課題でもある。「ストレートもスライダーも外に引っかかって思うような球がいかなかった」と今季最終戦を振り返る。
今冬の過ごし方が、さらなる成長を左右する。...