米国や欧州連合(EU)、日本などがウクライナに侵攻したロシアに対し、国際決済ネットワーク「国際銀行間通信協会(SWIFT)」から一部の銀行を排除する追加制裁を決めたことを受け、ロシアと貿易のある岐阜県内企業は28日、取引への影響を把握しようと情報収集に追われた。

 SWIFTは各国の金融機関同士の取引に必要な通信ネットワークを運営している。排除はロシアの金融機関を送金の国際枠組みから締め出し、貿易を停滞させて経済に打撃を与える。影響は取引のある日本企業にも及ぶ。

 家庭、業務用刃物の企画製造、販売を手掛けるスミカマ(関市肥田瀬)は、2000年ごろロシア市場に進出し、キッチン包丁やアウトドアナイフを輸出。最盛期は輸出の半分を占めていた。近年はルーブル安で輸出に占める割合は2割まで低下しており、業績への影響は限定的とみるが、炭竈勝美社長は「制裁の影響がどこまで広がるかが見えてこない。現地企業からの反応を待って対応していく」と述べた。

 商社を通じて、一部の木材を輸入する家具メーカーの担当者は商社に問い合わせて情報収集に努めた。「ロシア産は目が詰まった品質の良い木材なので心配。代替材を使うにしても、調達の遅れや価格高騰を招くなど、少なからず影響が出るだろう」と懸念した。

 業務用食器の販売を手掛けるヤマコー(中津川市坂下)は、寿司桶(すしおけ)などの一部にロシア産の木材を使うが、直接取引ではないため、影響は小さいという。ただ、村山千利社長は「むしろロシア上空を航空貨物便が飛べないことで、英国やドイツ向けの輸送費への影響が心配」と語った。