岐阜県の新しいリーダーを選ぶ知事選は1月9日に告示、26日に投開票されます。海外に住む岐阜県出身者からはどう見えているのでしょうか。岐阜新聞デジタルはブラジルや米国など海外の岐阜県人にオンラインでインタビュー。古里岐阜をどう引っ張っていってほしいか、率直な思いを聞きました。2回目はオーストラリア県人会長のヒンツ容子さん(52)。下呂市萩原町出身のヒンツさんは豪州・ブリスベンに住んで20年。出たくてしかたなかった岐阜は今、魅力にあふれていると感じています。五輪開催を控え、活気あふれるブリスベンから古里への提言を聞きました。(岐阜新聞デジタル独自記事です)

 
 ひんつ・ようこ 下呂市出身。益田高校(現・益田清風高校)卒業。2032年に五輪開催予定のブリスベンで、オーストラリア人の夫と双子の娘たちと暮らす。下呂市萩原町と高山市で民泊を運営するほか、ブリスベンの不動産情報を日本人投資家に提供している。2018年に日本文化を伝えるイベント「祭ブリスベン」を創設した。

 ―豪州での日本、岐阜のイメージは。

 今、豪州では日本ブランドがとても人気。以前は車や家電というイメージだったが、最近は日本食やお酒、アニメやコスプレなどポップカルチャーも親しまれている。

 2018年に「祭ブリスベン」を始めた。新型コロナで中断したときもあったが、昨年6回目を開催した。1万2千人が来場したが、日本全国の各地を紹介する中でも岐阜県のブースは圧倒的に人気だった。岐阜県の情報を求めたり、実際に飛騨高山や白川郷など岐阜県に行ったりした人が多かった。

岐阜県ブースが人気を集めた「祭ブリスベン」(豪州県人会提供)

 自分自身が住んでいたころは正直に言うと「岐阜は地味な県だ」と思っていた。が、海外に出て、素晴らしい自然や文化があることに気付いた。住んでいると当たり前になるが、もっと発信してもいいと思う。

 ―萩原と高山市で民泊を運営しているとか。

 民泊仲介Webサイト「Airbnb」(エアビーアンドビー)を通して、実家や持ち家などを旅行者に一棟貸ししている。下呂温泉や高山への観光の拠点として宿泊する人が多い。最近はフランスからが多い。...