「昔は日が暮れるまで竹みこしを燃やしていたんだけどね」。2月に海津市平田町の秋葉神社で行われた「今尾の左義長」で、今尾左義長保存会の伊藤哲男元会長は寂しげに語った。今尾地区の各町内がみこしを釣り込み燃やす迫力の祭り。コロナ禍による中止を経てみこしを作る町内は11から6へと半減した。少子高齢化による担い手不足で、正午に始まる釣り込みは午後4時前に終わるようになった。
海津市は2005年に海津、平田、南濃の3町が合併して誕生した。南濃町に総人口の半分が暮らし、もう半分を海津町と平田町で分け合う構図は変わっていない。ただ、旧3町を合わせた人口は1995年をピークに減少が始まり、...