【キーウ共同】ロシアのプーチン大統領が20日のキリスト教の復活祭(イースター)に合わせた「復活祭停戦」を宣言したが、不発に終わった。2022年2月の侵攻開始後、4度目となる戦時下のイースターを迎えたキーウ市民らは「プーチンはうそばかり」「信用しない」と冷ややかだった。平和と勝利を願いながらも早期の恒久停戦は見込めず、疲れや失意もにじむ。
キリスト教徒が多数を占めるウクライナで、イースターはクリスマスと並ぶ特別な日。首都キーウの聖ミハイル黄金ドーム修道院には、民族衣装「ビシワンカ」をまとった家族連れが、伝統のパン「パスカ」や色とりどりの模様を施した卵細工「ピサンカ」を詰めたかごを手に集まり、聖職者が食べ物に聖水をかけて祝福した。
妻と12歳、8カ月の子どもと4人で訪れたセルギーさん(37)は東部ルハンスク州の自宅がロシア軍の攻撃で壊され、キーウに避難してきた。「プーチンの言葉に意味はない」と落胆。トランプ米大統領が仲介する停戦交渉にも「期待していない」と嘆いた。