【ローマ共同】「フランシスコの奉仕が教会全体にもたらした恵みに感謝しましょう」。枢機卿の言葉が厳かに響いた。21日、カトリックの総本山バチカンのサンピエトロ広場で、同日死去したローマ教皇フランシスコの追悼集会が開かれた。集まった多くの信者らが目をつむったり頭を下げたりして、祈りをささげた。
日が傾き風が強くなり始めた午後7時半ごろ、集会は開始。教皇庁によると、約1万2千人が参加した。聖職者が祈りの言葉を唱え、聖歌が歌われた。聖母マリアの絵と花束が添えられた祭壇が設置され、教皇の写真を掲げる人もいた。
静かに閉会すると、盛大な拍手とともに「教皇万歳」との声も上がった。ローマに住むバレリオ・マスキオさん(78)は「今日は非常に悲しい日だ。教会を改革した教皇の仕事がこれからも継続されるよう願っている」と言葉少なだった。
最後のあいさつに来たというローマ大の学生、ガストン・ロペスさん(38)は、教皇の母国アルゼンチン出身。サッカーの故マラドーナ、メッシ両選手らと同様にアルゼンチンにも貢献したと話した。