奈良県が10月に開くKポップライブなど韓国との音楽交流イベントを巡り県議会の自民党系会派内で対立があり、イベントに肯定的な所属県議6人が24日、会派を離脱し、新会派の結成届を議会に提出した。県議会の最大会派が二つに分裂することになった。

 県は当初、イベント事業費が約2億7千万円必要だと説明。最大会派「自由民主党・無所属の会」(22人所属)は、高額だとして開催に否定的な議員と、肯定的な議員とで意見が分かれていた。

 新会派結成届を提出した山本進章県議は取材に「現状の会派運営の在り方に不満があった」と話した。

 イベントは約2億7千万円を投じ、奈良公園での屋外ライブを実施する予定だった。だが、県議会側が費用対効果を疑問視したのを受けて県は、会場を多目的ホールに変更して費用を圧縮。事業費を2900万円に削減した25年度当初予算が3月の県議会で成立した。

 ただ、自民系会派は予算案採決で賛否が割れた。開催に難色を示す一部県議は26年への開催延期を求めて事業費を削除する修正案を提出したが、否決された。