春巡業で熱海富士(左)と稽古する琴桜=川崎市

 大相撲の春巡業は24日、川崎市で行われ、大関琴桜は朝稽古で幕内の若隆景と熱海富士を指名し、10番取って8勝2敗だった。巻き返しが求められる夏場所(5月11日初日・両国国技館)へ向けて「難しく考えても仕方がない。次からどうしていくかを考えていく」と静かに闘志を燃やした。

 綱とりに失敗した1月の初場所以降、本調子と程遠い内容が続く。この日は佐渡ケ嶽部屋の先輩に当たり、勝負審判として同行する鳴戸親方(元大関琴欧洲)から技術指導を受ける場面もあった。「(大関に)上がらなければ分からないし、経験できないこと。やれることはやっている」と不振脱出へ決意をにじませた。