【北京共同】北朝鮮メディアは28日、ウクライナ軍が昨年8月から越境攻撃を続けてきたロシア西部クルスク州を巡り、ロシアの奪還作戦を支援するために金正恩朝鮮労働党総書記が軍部隊の派兵を決定していたと報じた。北朝鮮が戦闘への参加を公表したのは初めて。ロ朝間で昨年締結した「包括的戦略パートナーシップ条約」に基づいた措置で、両国は同盟関係にあると強調した。
朝鮮労働党の中央軍事委員会が27日、北朝鮮メディアに書面でこうした立場を明らかにし、クルスク州の奪還作戦で北朝鮮軍が「重大な貢献をした」と評した。
同委員会は、ウクライナ軍は昨年8月以降、劣勢を挽回するため、西側勢力の支援を受けてロシア軍に猛攻を加えていたと指摘。「兄弟国」とするロシアへの主権侵害で、ロ朝両国の軍と国民の団結に対する重大な挑戦だと見なしたという。
同委員会の説明によると、金氏は、一方が有事の際はあらゆる軍事支援を互いに提供すると定めたロシアとの条約第4条が適用されると判断し、ロシア側に戦闘参加を通知した。