熊本県水俣市で5月1日に営まれる水俣病犠牲者慰霊式に合わせ、浅尾慶一郎環境相と被害者団体との懇談が4月30日、同市で始まった。環境省は1年前の懇談で団体側の発言を遮断して批判を浴び、今回は2日間の日程で臨んだが、被害地域と周辺の住民健康調査や、患者認定制度を巡る双方の隔たりは埋まらず、団体側からは「信頼回復はなされていない」と不満の声が上がった。
市内で行われた初日、計6団体が出席した。
健康調査の実施は水俣病特別措置法に明記され、環境省はMRIと脳磁計を組み合わせた方法で試験的調査を本年度に実施する方針を示しているが、団体側は「大規模調査に適さない」などと批判してきた。