埼玉県八潮市で県道が陥没しトラックが転落した事故で、県は1日、不明となっている70代男性運転手が取り残されているとみられる下水道管内の状況を確認する作業を行い、約2時間で終了した。流れ込む下水の量や有毒な硫化水素の濃度を調べるのが目的で、安全を確認した段階で警察や消防が管内部に入り、男性の捜索を本格化させる方針。
1日未明、硫黄のような臭いが立ちこめる中、警察官や消防隊員の計約20人が車で現場に到着。緊張した面持ちで防護服やヘルメットを身に着け、確認作業に取り組んだ。
県によると、トラックの運転席部分は陥没地点より約30メートル下流にある地中の下水道管内に残されており、男性はこの中にいるとみられる。
陥没事故は1月28日に発生。県は4月24日、捜索の妨げとなっていた大量の下水を迂回させるバイパス工事を完了。消防などが下水道管内に入るため、陥没した穴から運転席部分へとつながるルートを掘削工事で整備。さらに重機などで運転席部分を引き上げるため、地面から垂直に延びるルートも確保した。