閣議に出席したマスク氏=4月30日、ワシントン(ロイター=共同)

 【ワシントン共同】トランプ米大統領は4月30日、ホワイトハウスで閣議を開いた。閣僚らは2期目就任から29日で100日を迎えたトランプ氏の指導力を一斉に礼賛。高関税措置や司法軽視の不法移民対策など国民の間で暴走への懸念が広がる中、歯止め役がいないことが鮮明になった。

 閣議は約2時間で、報道陣に公開。トランプ氏が閣僚に次々と発言を促した。各国との関税交渉を担うベセント財務長官はトランプ氏が「交渉の優位性を確立した」と持ち上げ「次の100日間は成果を収穫する時期になる」と語った。

 バンス副大統領はトランプ氏が公約を実行しているのにメディアは正当に評価していないと批判した。

 「政府効率化省」を事実上率いる実業家マスク氏も出席。不法越境者の激減や政府支出の削減に触れ「過去のどの政権より多くの実績を上げた。最も偉大な政権になる可能性がある」と話した。

 トランプ氏は満足そうな様子で聞き入り「素晴らしいグループだ」と強調。近く政権から離脱するとみられるマスク氏に対して「好きなだけ政権にいていいよ」と冗談を飛ばす場面もあった。