埼玉県八潮市で県道が陥没しトラックが転落した事故で、県は2日、地中の下水道管内で不明となっていた70代の男性運転手とみられる人を発見し、その場で死亡を確認したと明らかにした。1月28日の発生から3カ月余り。県警や消防の捜索でようやく発見に至った。
県によると、男性がいるとみられるトラックの運転席部分は、陥没地点より約30メートル下流の下水道管の中に残されている。管内部には有毒な硫化水素が発生しており、県は送風設備などで換気をしながら、二次被害が起きないよう慎重に救出活動を進めていた。
県は4月24日、救出の妨げとなっていた大量の下水を迂回させるバイパス工事を完了。陥没の穴から下水道管に向かって斜めに掘り下げるルートを整備し、警察や消防はこのルートから管の中へ入る。地面から垂直に掘削するルートも確保し、運転席部分を重機などで引き上げる見通し。