ウクライナのゼレンスキー大統領(ゲッティ=共同)

 【キーウ共同】ウクライナのゼレンスキー大統領は1日、米国と署名した資源共同開発を柱とする経済協定は「真に公平」な内容で、米国に返済する「債務」の存在は盛り込まれていないと強調した。また、ウクライナ最高会議(議会)での批准手続きを早急に進める意欲を表明した。交流サイト(SNS)に投稿した。

 トランプ米政権は当初、ウクライナにこれまで拠出した軍事・経済支援を同国の債務と見なし、資源開発を通じて回収することを目指していた。ウクライナ国内で強い反発を招いた経緯がある。

 ゼレンスキー氏は、協定が交渉を経て「大きく変化し公平なパートナーシップになった」と指摘。協定に基づいて設置する復興投資基金により、ウクライナと米国の双方が利益を得ると訴えた。

 協定は米国が今後新たに提供する軍事支援だけを対象とした上で、債務ではなく、基金への投資の上積みと見なすと定めた。米国側の譲歩と受け止められている。

 ゼレンスキー氏は協定署名について、バチカンで4月26日に行ったトランプ大統領との首脳会談の「最初の成果」だと評価した。