【ブカレスト共同】東欧ルーマニアで4日、やり直しの大統領選第1回投票が実施される。選挙は昨年、極右の無名候補が交流サイト(SNS)を活用して戦い、予想外の1位となる波乱が起きるなどして再実施となった。野党の極右政党党首や首都ブカレスト市長ら候補者11人が乱立。過半数を得票する候補者はいない見通しで、上位2人による18日の決選投票に持ち込まれる公算が大きいとみられている。
有力候補は、極右政党のルーマニア人統一同盟のシミオン党首(38)、中道左派の社会民主党など与党3党の統一候補、アントネスク元上院議長(65)、いずれも無所属のブカレストのダン市長(55)、ポンタ元首相(52)ら。直近の世論調査ではシミオン氏が30%前後の支持を得て首位。
昨年11月の大統領選第1回投票では、泡沫と目された親ロシア派のジョルジェスク氏(63)が中国系動画投稿アプリTikTok(ティックトック)を駆使し首位となった。ルーマニアの情報機関はロシアによる選挙介入の疑いを指摘し、憲法裁判所が無効を宣言。選挙をやり直すことになった。