下水道管内の捜索で発見された遺体を乗せ、陥没事故の現場を離れる車両(右上)=2日、埼玉県八潮市

 埼玉県八潮市の県道陥没事故で2日、不明男性とみられる遺体が発見されたことを受け、現場周辺の住民は「もっと早く救い出せれば」と悼んだ。陥没箇所の復旧にはまだ時間がかかる見通しで、周辺には下水の臭いも漂い、生活への影響を懸念する声も上がった。

 近くに住む無職の70代女性は、テレビのニュースで遺体が見つかったことを知り「家族のことを考えると、胸が痛い」と肩を落とした。

 事故当初は県内12市町の約120万人を対象にした下水道の利用自粛が約2週間続き、風呂やトイレの利用に障が出た。女性は「復旧までの道のりが長いので、また自粛要請が来たらと思うと不安だ」と話した。