フジテレビ問題を巡り、大株主の米投資ファンドがフジ親会社の新たな取締役候補に推すジャパンディスプレイ(JDI)元社長の菊岡稔氏(62)が2日、共同通信のインタビューに応じた。グループの投資効率を改善し「人材やメディア事業の再成長を促すべきだ」と強調し、上場企業のかじ取りを担った自身の強みをフジ再生に役立てたいとの考えを示した。
株主のダルトン・インベストメンツがフジ側に求めた不動産事業や持ち合い株の売却といった経営の方向性に賛意を示しつつ、取締役に選ばれれば「従業員や取引先、ダルトン以外の株主など全ての利害関係者に目を配る」と訴えた。
フジ・メディア・ホールディングス(HD)が4月30日に発表した金光修社長ら取締役4人の退任方針は「踏み込んだ対応でプラスに評価できる」と述べた。より厳格な統治形態とされる「指名委員会等設置会社」には、フジHDが移行を検討するとした来年6月よりも早期に実現すべきだと指摘した。
今回の問題は「会社にとって負の遺産を一掃するチャンスだ」とした。