国際月探査「アルテミス計画」で中継基地になる「ゲートウエー」のイメージ(NASA提供・共同)

 【ワシントン共同】トランプ米大統領は2日、日本が参加する国際月探査「アルテミス計画」で中継基地になる「ゲートウエー」の廃止を提案した。航空宇宙局(NASA)の2026会計年度の予算要求を大幅に削減。代わりに人類初の有人火星探査に重点を置く。

 アルテミス計画は、半世紀前に宇宙飛行士が月面着陸を果たしたアポロ計画に続く月探査計画で、米国が主導している。ゲートウエーから物資を月面に運んで滞在拠点を設け、科学調査などをする。日本人飛行士を2回、月面着陸させることになっている。

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)ワシントン駐在員事務所の和田恵一所長は「まだ要求案が出たばかり。関係機関と調整していきたい」と述べた。

 25年10月〜26年9月が対象となる26会計年度の予算要求は、現行の約24%減となる188億ドル(約2兆7千億円)。

 アルテミス計画で使う宇宙船オリオンと、打ち上げに使う大型ロケット、スペース・ローンチ・システムは今後数回の打ち上げ後、段階的に廃止する。