被爆体験の継承に取り組む長崎平和推進協会が11日、被爆者が被爆した場所などで体験を語る証言映像「8月9日の記憶」の上映会を長崎原爆資料館(長崎市)で開いた。爆心地から約4キロ地点で被爆した山川剛さん(88)は映像の中で「核兵器は人類の未来を危うくしている」と警鐘を鳴らした。
山川さんは、避難していた防空壕の出入り口が爆心地の正面を向いていなかったことから爆風を免れ「生死を分けた」と語った。証言映像では山川さんを含め4人が当時を振り返った。
映像を監修した長崎平和推進協会の山口仁さん(60)は、被爆した場所の風景がそれぞれの記憶を呼び覚ましていたと指摘した。