「ひめゆりの塔」を巡る自身の発言を撤回、謝罪した自民党の西田昌司参院議員は、広島市の原爆慰霊碑に刻まれた文言に「違和感がある」と発言していた。これを受け同市の松井一実市長は14日の定例記者会見で「誤解している」と指摘し、理解を深めるため被爆地を訪れるよう要望した。
平和記念公園内にある慰霊碑には「安らかに眠って下さい 過ちは繰返しませぬから」と記されている。西田氏は7日、「ひめゆりの塔」を巡る発言の意図を説明する中で「過ちは繰り返しませんからというのは、誰が誰に言っている言葉なのか取り方によって全然違う。そこの話が全く明らかにされないまま、とにかくみんな拝んでいる」と主張した。
西田氏は9日の記者会見で慰霊碑を巡る発言の意図を問われ、碑文の主語があいまいだとし「日本人が発しているとすると、意味が百八十度変わってしまう」と論じた。
広島市は、碑文の主語は全ての人々だとしている。松井氏は「(主語が)明らかにされていないという事実はない」と強調。「被爆の実相に触れて、理解を深めてほしい」と話した。