安倍晋三元首相銃撃事件で殺人罪などで起訴された山上徹也被告(44)に関し、奈良地裁が10月下旬に初公判を開く案を検察側、弁護側双方に提示したことが15日、関係者への取材で分かった。裁判員裁判で審理される見通し。
事件は世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と政治家の近しい関係や教団による高額献金問題、要人警護の在り方や「宗教2世」が置かれた厳しい環境などを浮き彫りにした。こうした問題に対し、被告が法廷でどのような発言をするのか注目される。
被告は、検察側が請求した起訴前の精神鑑定で「完全責任能力」があるとする結果が出された。弁護側は裁判で精神状態は争わないもよう。