【ニューデリー共同】インドの農村で貧しい子どもたちにサッカーを教える団体の代表萩原望さん(31)=岡山県倉敷市出身=が、2カ月余りをかけてドリブルしながらインド約2千キロを走破し、15日に首都ニューデリーにゴールした。子どもたちに挑戦することの大切さを伝えようと走り続けてきた。
ゴールテープを切った萩原さんは「子どもたちに手本を見せることができたかな」と日焼けした顔に笑みを浮かべた。
3月3日に東部コルカタを出発し、仏教の聖地ブッダガヤや世界遺産タージマハルがあるアグラなどの街を通過してきた。40度超の酷暑に見舞われたり、1日15時間、約100キロ走ったりした日もあったという。
萩原さんは3歳でサッカーを始め、2009年にJリーグ・大分トリニータの下部組織に加入、進学した立命館大でプレーを続けた。国際協力のNGO駐在員としてブッダガヤで農村開発事業をしていた頃、サッカー指導を通じて子どもたちの可能性を伸ばしリーダーを育成しようと考え、21年に「FC Nono」を設立した。