キャッシュレス納付の呼びかけが実施された東京国税局の東京上野税務署=12日、東京都台東区

 国税納付のキャッシュレス化が進んでいる。口座振替やクレジットカード、スマートフォンアプリなどを使って非対面で納付し、税務署や金融機関に行く必要がなく、時間の制約も少ない。事務も効率化するとして、国税庁はキャッシュレスの割合を2026年度末に50%とすることを目標にしている。

 5月中旬。東京国税局の東京上野税務署では、ポスターや職員らの声かけで、キャッシュレス納付が呼びかけられていた。この日は国税庁が目標達成に向け、一部の署で設定した「キャッシュレス推進デー」だった。

 国税庁によると、キャッシュレスの割合は19年度は25・6%で、23年度は39・0%と増加傾向。納付手段が増えたことに加え、利便性が知られてきたことが背景とみられる。昨年4月には自動で口座から納税額が引き落とされるよう設定できる「自動ダイレクト」の仕組みも始まった。

 国税当局はキャッシュレスに限らず、ショートメッセージやメールなどで偽サイトに誘導したり、現金を振り込ませたりしようとする事案が発生しているとして、注意を呼びかけている。