日産自動車が合理化策の一環として、主力の完成車工場である追浜工場(神奈川県横須賀市)と、商用車を生産している子会社「日産車体」湘南工場(同県平塚市)の閉鎖を検討していることが17日、分かった。2工場の生産能力は国内の約3割に当たる。販売不振で過剰となっている生産体制を見直してコストを削減し、業績改善につなげたい考えだ。日産関係者が明らかにした。
ただ労働組合や部品会社、自治体などとの本格的な調整には入っておらず、実現するかどうかは不透明な面もある。海外ではインドとアルゼンチンの2工場の閉鎖を既に決めており、さらに3工場を対象とする方向で調整している。
日産は13日に新たな合理化策を発表。世界で完成車工場を7カ所減らし、2027年度にかけて国内も含めてグループ従業員の約15%に当たる2万人を削減する。生産能力は中国を除き、世界で約3割落とす。一方、閉鎖工場について具体的なことはまだ説明できないとしていた。
追浜工場は販売台数減少で稼働率低下、日産車体湘南工場は生産体制の縮小を決めていた。