埼玉県三郷市の小学生ひき逃げ事件で逮捕された中国籍のトウ洪鵬容疑者(42)は、日本国内で有効な運転免許証を持っていた。外国籍でも国内の運転免許試験場で通常の試験に合格すれば日本の免許を取得できるほか、外国で有効な免許を持っている人のための手続きもある。(1)国際免許証の取得(2)日本語訳の添付(3)日本の免許証への切り替え―の3種類。
警察庁によると(1)の国際免許証は「道路交通に関するジュネーブ条約」の締約国で発行でき、他の締約国内で有効だ。米国、英国や韓国など約100の国、地域が該当する。
条約の非締約国の免許証でも、日本と同等の水準にあると認められる免許制度がある国なら(2)の手続きで海外の免許証に日本語訳を添付すれば有効になる。台湾、ドイツなどが該当する。
(3)の切り替えは、試験場で日本の道路標識など交通ルールの知識確認と、実際の車を使った技能確認を受けることで、日本の免許を取得できる仕組みだ。中国のように(1)(2)にも該当しない国の免許を持っている場合は、この手続きになる。