米ニューヨークで被爆証言を語る和田征子さん=3月(共同)

 ノーベル平和賞を受賞した日本原水爆被害者団体協議会(被団協)の事務局次長・和田征子さん(81)=横浜市=が、被爆80年となる8月6日にノーベル平和センターがノルウェー・オスロで開く会議に出席することが22日、平和センターなどへの取材で分かった。

 センターのホームページによると、会議のタイトルは「人類へのメッセージ」。核の脅威や国際的な緊張が高まっている中で「核兵器のない世界を目指す闘いをどのように強めるかを議論する」としている。

 和田さんは、長崎で1歳の時に被爆。母の記憶を引き継ぎ、国内外で証言を続けている。3月には、核兵器禁止条約第3回締約国会議に合わせて渡米。サイドイベントや現地の大学で講演するなどした。取材に「原爆投下から80年の日に発信する意義は大きい。核兵器は三たび使われてはならないという、被爆者が草の根で訴えてきた思いをさらに広げたい」と話した。