愛知県警本部

 ミャンマーを拠点にした国際的な特殊詐欺事件を巡り、警察官らをかたる電話をかけて男性から現金をだまし取ったとして、愛知県警は24日までに、詐欺容疑で、名古屋市瑞穂区に住む高校生の男子生徒(16)を逮捕した。生徒は2月、タイ当局に保護され帰国していた。県警は認否を明らかにしていない。逮捕は23日。

 県警は、生徒と同じ詐欺拠点にいた、いずれも住所不定、無職の石川翔紀(32)、谷地智成(22)の両容疑者を2度逮捕している。

 逮捕容疑は石川、谷地両容疑者らと共謀して1月14日、警察官らをかたって米オレゴン州のホテルに滞在中の三重県鈴鹿市の男性会社員(46)に電話するなどし、男性名義の口座が犯罪に利用されているとうそを言って、990万円を送金させた疑い。

 愛知県警によると、生徒は帰国後、県警の事情聴取に応じていたが、取り調べを予定していた今月19日に連絡が取れなくなった。23日に知人と一緒に埼玉県内で見つかり、愛知県警は正当な理由なく取り調べに応じず逃亡の恐れがあるとして逮捕した。