ユニークな「自撮り」作品が国内外で人気を集めた写真家の西本喜美子(にしもと・きみこ)さんが9日午前、胆管がんのため熊本市の病院で死去した。97歳。熊本市出身。葬儀・告別式は近親者で営む。喪主は長男和民(かずたみ)さん。
1928年、農業指導をしていたという父の住むブラジルで生まれ、小学2年で帰国。長じて美容師や競輪選手を経験した。数年後に引退し、3人の子どもを専業主婦として育てた。
72歳で和民さんが主宰する写真塾に参加、写真にのめり込んだ。半透明の家庭用ごみ袋に自ら入った姿や、上着ごと物干しにつるされた姿などユーモアあふれる自撮り作品がインターネットで評判となり、インスタグラムのフォロワー数は38万人を超えた。