◆故郷の夕日、狙って撮る

 第78回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品された早川千絵監督の「ルノワール」(今月20日に全国公開)で、撮影監督を務めた浦田秀穂さん(56)=岐阜市出身、シンガポール在住=が取材に応じた。早川監督とは「PLAN75」(第75回カンヌ国際映画祭カメラドール特別表彰)に続いてのタッグ。脚本の6割が岐阜ロケだったという「ルノワール」の舞台裏を聞いた。

岐阜市の忠節橋で「ルノワール」の撮影をする浦田秀穂さん(右から2人目)

 ―岐阜ロケの経緯は。

 映画の舞台設定は1987年、東京からちょっと離れた場所。岐阜市フィルムコミッションに私の知人がいたこともあって、...