9日、ガザ最南部ラファで、イスラエルと米国主導で配給する物資を受け取った人たち(ロイター=共同)

 【エルサレム共同】国連人道問題調整室(OCHA)は11日、人道危機が深刻化するパレスチナ自治区ガザの住民に提供された食事支援は、4月末に比べ76%減少したと発表した。イスラエルが3月上旬から支援物資の搬入を大幅に制限していることで極度に物資が不足しており、OCHAは飢餓が「現実味を帯びてきている」と警告した。

 OCHAによると、ガザへの支援物資搬入が再開した5月19日以降、約5600トンの小麦粉が運ばれたが、ほとんどが備蓄庫や配給拠点に届く前に住民や武装勢力に強奪された。ニーズを満たすには8千〜1万トンの小麦が必要だと指摘した。